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【内野聖陽さん】「人間なんて、みんな変態なんです」年を重ねて寛容になれた理由とは?

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恩田貴子

出合いを求めて書斎を飛び出し、外の世界へ

「生きた芝居」を創るために。内野さんは今、外の世界に触れる機会を意識的に増やしている。

「僕は、“書斎俳優”です(笑)。書斎にこもり、台本や資料を読み込みながら役への妄想をふくらませてきました。でも、それだけだと貧しいんですよね。演劇や映画を観たり、美術館に行ったり。違う世界の人と話したりする中で、『あれっ?』っていう違和感やひらめきに出合う。そういう瞬間から生まれるインスピレーションのほうが、ずっと豊かなんです。だから最近は、なるべく外の世界へ。行動したいことは、すぐスマホにメモしています」

最近訪れた美術展でも、大きな気づきがあったという。

「先日モネ展へ行ったんです。印象派の絵って、近くで見るとわけわかんないじゃないですか。でも一歩引いて見ると、彼らが見ていた世界が伝わってくる。『睡蓮』なんて、水の深さまで見えるんですよ! 一歩引くと世界が立ち上がってくる、ああいう印象で捉えた感覚をそのまま自分の演技に投影したいなぁ、とか考えながら、絵を見ていましたね」

今はまだ稽古前。リアにつながるヒントを探す“寄り道”が楽しいという内野さんに、プレッシャーはないのかとたずねると……。

「プレッシャーは感じています。でもプレッシャーがあるということは、目の前に越えるべきハードルが見えているということ。僕は、自分でハードルを高くしていくタイプなんです。何か戦う相手がいないと、つまらないですからね。練習試合じゃなく、毎回が世界戦。そのくらいの気持ちで、芝居と向き合いたいですね」

【Information】『リア王 -King Lear-』

老境を迎えた王・リアは、王位と領土を譲渡するため、3人の娘たちに「誰が最も自分を愛しているか」を問いかける。しかし、甘言を拒んだ最愛の三女・コーディリアを追放したことから、すべての歯車が狂い始める。欲望と裏切りが渦巻く中、家族の絆も王国の秩序も崩壊。居場所を失ったリアは、狂気へと追い込まれていく―。

●作/ウィリアム・シェイクスピア ●訳/松岡和子
●演出/森 新太郎 ●主演/内野聖陽
●公演日程/9月21日(月・祝)~10月4日(日)
●会場/東京芸術劇場 プレイハウス 
※他に新潟、愛知、兵庫、岡山、福岡公演あり
●主催・企画制作/東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
●お問い合わせ/東京芸術劇場ボックスオフィス ☎︎0570-010-296
●https://kinglear.geigeki-classics.jp/


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撮影/中村彰男 
スタイリング/中川原寛 
ヘア&メイク/佐藤裕子
取材・文/恩田貴子

※この記事は「ゆうゆう」2026年夏号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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