【認知症母との介護生活#26】母の入れ歯を洗いながら思った。この先の“もっと大変”に、私は慣れていける?
60代主婦の日常を、4コママンガとエッセイにしてブログで配信をしている、ぱいなっぷりんさん。その中から、「認知症母との介護生活」を順に紹介していきます。
▼「認知症母との介護生活」マンガ 1話から読む▼
>>想像の遥か上を行く発想をする母に、考えたことは?【認知症母との介護生活#1】入れ歯磨きを忘れた日のこと
実は 私
例えば 街で
若い女の子が
例えば 洋服に
ちょっとシミが付いた時
いや~ん もうサイアク~
と 叫んだり
ショップで
お目当てのシャツが
手に入らなかっただけで
ウッソ~ もう死にた~い
と 言ってたりするのを 見ると
いやいやいや それ
サイアクでも 死ぬことでも
ないから!
生きていれば これから先
もっと サイアクだったり
もっと 死にたくなること
絶対 あるから!
と 心の中で
時々 ツッコミを入れていた
うわっ そーゆーこと思うのって
メッチャ オバサンっぽい!!
と
ツッコミ返しされるのを 覚悟で
言っちゃうけど
そんな
オバサンである
私が
母の入れ歯を 洗うことになった時
思わず
うわっ サイアク~
と 叫んでしまった
でも
やらないわけには いかないので
入れ歯を ケースから取り出して
歯ブラシで 磨いて
専用のカップに 入れ
洗浄液に 漬ける
その 一連の動作を
なるべく 触れる面積が
少ないように
親指と 人差指と 中指の
3本の指先だけで
顔を背けるようにして やった
介護を仕事にしている 人や
もっと大変な介護をしている
家族からしたら
何 カマトト(死語!)ぶってんの
ってカンジだろうけど
入れ歯を触るのは
本当に 気持ち悪かった
そして
それを イヤイヤやってる自分が
もっと イヤだった
大切な 親のものなのに
以前 ホテルで
高齢の人が座っていた ソファが
ビッショリと濡れていたことが あった
温泉の 脱衣場で
う◯こが てんてんと落ちていたのを
目撃したことも あった
歳を取る ということは
いろいろなところが
緩んだり 締まりが無くなったり
それに加えて
認知症だったら
認知にも障害が出てきて
常識では考えられない
例えば
徘徊したり
食べ物で遊んだり
排泄物をなすりつけたりすることが
あるそうだ
しかたないよね
神様は
そんな風に ひとをつくられた
母も いずれは
そういう状態になるんだろう
そのことを
頭の中では
理解していたつもりだったけど
もっとハードな事態だって
起こりうる って
わかっていたつもりだったけど
でも
そこに 覚悟はなかったんだな
私
だけどね
実は
一度 入れ歯を触った後
大分 抵抗感が薄れたみたいで
私 あの後
洗浄液に 手を突っ込み
入れ歯を取り出し
写真を撮りました
マンガの4コマ目の
入れ歯の絵を リアルに描くために
…って
あの入れ歯の絵の
どこがリアル?
ってことは ここでは置いといて
ということで
今後
日々の生活の中で 慣れていけば
よだれにも う◯こにも お◯っこにも
対応出来るようになるだろう
と 今は
少し楽観的に 思ってる
慣れる
この能力も
神様は
ひとに 与えてくださっている
はずだから
▼次回はこちら▼
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